デリビットCEO、買収報道を否定──関心が寄せられていることは認める
  • クラーケンはデリビットに対する買収提案を検討していたが、進展しなかったという。
  • 同社の企業価値は40億ドルから50億ドル、あるいはそれ以上になる可能性があるとブルームバーグは報じている。

暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所のデリビット(Deribit)は、買収の対象として関心を持たれているとブルームバーグが関係者の話として1月15日に報じた。

報道によると、デリビットはFTパートナーズ(FT Partners)と協力して、その機会を検討しているという。

オプション取引プラットフォームであるデリビットのルーク・ストライジャーズ(Luuk Strijers)CEOは、2023年に一般アドバイザリーサービスおよび潜在的なセカンダリー市場のアドバイザーとしてFTパートナーズを任命したとCoinDeskに語った。

「デリビットに対する関心は、当社が暗号資産オプション取引において圧倒的に市場をリードし続けているという事実によるものだ」とストライジャーズ氏は述べた。

「簡単に言えば、デリビットは売りに出されていない。これまで、さまざまな関係者から戦略的投資への関心が寄せられてきたが、それについては公表していない」とストライジャーズ氏は付け加えた。

同社は40億ドルから50億ドル(約6200億円から7750億円、1ドル=155円換算)、あるいはそれ以上の価値があると、事情に詳しい人物の話としてブルームバーグの報道は伝えている。また、暗号資産取引所のクラーケン(Kraken)がデリビットの買収を検討したが、オファーには進展しなかったとも付け加えている。

クラーケンは、CoinDeskのコメント要請にすぐには応じなかった。

暗号資産市場の現在の強気相場は、ムーンペイ(Moonpay)やチェイナリシス(Chainalysis)といった大手企業による大型買収が今週2件発表されるなど、M&A活動を再燃させているようだ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Deribit CEO Confirms Strategic Investment Inquiries, Rules Out Takeover Report