- ビットコインが一時10万ドルを超えるなか、XRPは過去24時間で11%急騰し、暗号資産市場の上昇を主導した。
- XRPは時価総額で第3位の暗号資産としての地位を回復し、資産運用大手ブラックロックよりも大きな時価総額を持つ。
- XRPの大口保有者は、過去2カ月間で保有量を14億枚、約38億ドル(約5928億円、1ドル156円換算)相当増やし、12月初旬の高値以降に価格が安定するなかで蓄積を続けていると、Santimentは指摘。
ビットコイン(BTC)が10万ドルまで上昇するなか、リップル(Ripple)社と密接な関係にあるXRP Ledgerネットワークのネイティブトークンであるエックス・アール・ピー(XRP)は、15日の朝に発表されたアメリカの消費者物価指数(CPI)のデータにトレーダーたちが後押しされたことで、同日に6年ぶりの高値まで急騰した。
XRPは米国取引時間の序盤に一時、2018年1月初旬以来初めて3ドルを超えたが、その後わずかに上げ幅を縮小した。XRPは最近2.95ドルで取引されており、過去24時間で11%上昇し、同期間のビットコイン(BTC)の3.6%、広範な市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)の6.7%の上昇を上回った。
XRPは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の選挙勝利以来、488%の上昇を記録し、最もパフォーマンスの良いトークンの1つ。現在、時価総額ではビットコインとイーサリアム(ETH)に次ぐ暗号資産(仮想通貨)となり、ステーブルコインのテザー(USDT)から3位の座を奪還した。XRPの時価総額は1700億ドル(約26兆5200億円)で、資産運用大手ブラックロック(BlackRock)よりも大きくなった。
アメリカの政策と規制
この上昇は、アメリカにおける暗号資産に友好的な政策とデジタル資産規制の見直しへの期待によって促進された。米証券取引委員会(SEC)とリップル社は、XRPの販売をめぐって何年も法廷闘争を続けている。
OTC(店頭取引)トレーダーで、デジタル資産プラットフォームのアブラ(Abra)のディエゴ・カルデラ(Diego Cardenas)氏は、CoinDeskと共有したメモのなかで、「この急騰は、パートナーシップの増加、リップル社のステーブルコインRLUSDのローンチ、XRPの現物ETF(上場投資信託)の可能性に関する憶測によって引き起こされている」と述べた。リップル社のモニカ・ロング(Monica Long)社長は先週のインタビューで、次期政権による承認が加速するため、現物ETFが「非常に近いうちに」承認されると予想していると語った。
XRPはまた、CoinDeskの市場アナリスト、オムカー・ゴッドボール(Omkar Godbole)氏が先週指摘した12月初旬に始まった一服から抜け出し、上昇の次の段階への道を開いた。現在の価格からさらに15%上昇すれば、2018年1月の最高値3.4ドルを上回る史上最高値を更新することになる。それでも、長年にわたるインフレを考慮して調整すると、XRPが新高値をつけるには4.24ドルを超える必要があると、ギャラクシー(Galaxy)のリサーチ責任者、アレックス・ソーン氏(Alex Thorn)はXの投稿で述べた。
大口投資家がXRPを蓄積
大口投資家が過去2カ月間でXRPを蓄積したことも、新記録に向けた上昇を後押しする可能性がある。
分析企業Santimentは、100万から1000万トークンを保有するアドレスが11月12日以降、保有量を14億枚(約38億ドル相当)増加させており、12月初旬の高値以降に価格が安定するなかで蓄積を続けていると指摘した。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:XRP Hits 7-Year High Above $3 as Large Holders Accumulate $3.8B of Tokens