暗号資産(仮想通貨)取引所bitbankを運営するビットバンクが公開した「LN(Lightning Network) Trends」最新号を転載してお届けします。
Ambossがチャネル構成を推奨する「Magma AI」の提供を開始
概要
Lightning Networkのエクスプローラーを提供するAmbossが、「Magma AI」というデータ分析結果からチャネル構成を推薦する機能の提供を開始しました。
説明
Magma AIには2つのモードがあります。
1つ目は「利他的モード(Altruistic Mode)」であり、Lightning Network全体の効率化向上を主眼に置いたレコメンド機能となります。
2つ目は「最適化モード(Optimized Mode)」であり、個々のノードの成功(おそらく収益性)に焦点を置いたレコメンド機能となります。
Magma AIは、Ambossにログインすると利他的モード(Altruistic Mode)であれば誰でも使用することができます。数値入力欄があり、資金量(sats単位)を入力すると、チャネルとそれぞれの推奨キャパシティが表示されます。
例えば、上に示した図は実際のMagma AIの出力データであり、ノードでログインした上で100000000(sats)という数値を入力すると、ノードがいくつか推薦され、キャパシティサイズについても情報が得られます。
最適化モード(Optimized Mode)については、Ambossのサブスクリプションに登録することで利用することができます。
2023年4月に400万ドルの資金調達をした際、AIの研究と意思決定ツールを加えるといった内容があり、それが推進されていると考えられます(参考)。
アフリカのYellow CardがLightsparkと提携し、Lightspark ExtendとUMAを提供
概要
アフリカ最大級の暗号資産と法定通貨のオンランプ・オフランプであるYellow CardがLightsparkと提携しました。
この提携により、Lightspark Extendを搭載したYellow CardのPayments APIを通じて、UMA(Universal Money Addresses)上でアフリカ20か国への国際送金を迅速に行えるようになります。
Lightspark Extendは、法定通貨Aから法定通貨Bへ、Lightning Networkを中間貨幣として銀行間の送金をする仕組みとなります。また、Bitcoinの送受信も可能となります。
2024年8月に、Lightspark Extendの発表と米国銀行口座の対応について発表がありました(参考)。
上記により、アフリカの対象国の企業や個人は法定通貨から別の法定通貨への送金や、Bitcoinの送受信が容易になると考えられます。
Alby Hubのチャネルバックアップ方法「Dynamic Channel Backups(DCB)」
Alby Hubは、動的にチャネル状態をバックアップする「Dynamic Channel Backups(DCB)」を提供することになりました。
説明
Lightning Networkの一つの課題として、チャネルの状態のバックアップがあります。
現在よく使用されるバックアップ方法は「Static Channel Backups(SCB)」というものがあります。
SCBでは、チャネル開設時にバックアップファイル(SCBファイル)を作成し、保管します。しかし、チャネルの最新情報を都度バックアップしないため、ノードに障害が発生した場合、チャネルの最新情報を持つ相手ノードへチャネル強制閉鎖の依頼をする必要があります。
このように、SCBでは相手ノードへ一部依存してしまう箇所があります。
Alby Hubの提供するDynamic Channel Backups(DCB)では、チャネル状態を動的にバックアップするため、相手ノードへの依存なくチャネルを回復することができるとのことです。
現在、新しいAlby CloudユーザーがDCBを利用できるとのことで、いずれは既存ユーザーやAlby Hubを自身のマシンで利用しているユーザーも使えるように取り組む考えを持っています。
ビットバンク 事業開発部
ビットバンク事業開発部では、新規事業の企画・推進、新規暗号資産取扱企画、リサーチ業務、アライアンス、広報活動など多岐にわたる業務を担当しています。 暗号資産取引所(http://bitbank.cc )のサービスやキャンペーン情報などについてはX公式アカウント(https://x.com/bitbank_inc )をチェック。