イーサリアム、売られ過ぎ水準から3000ドルまで反発の兆し:アナリスト
  • ETH/BTCレシオ(イーサリアムのビットコインに対する価格比率)が最も低くなったあと、イーサリアムは反発の兆しを見せ、長期投資家が最近の下落に買いを入れていると、LMAXグループの市場ストラテジスト、ジョエル・クルーガー氏は述べた。
  • RSIのテクニカル指標が売られ過ぎを示しており、来月のアップグレード「ペクトラ」や米国のインフレデータが好材料となる可能性など、今後の触媒が勢いを促進する可能性があるため、トレーダーは2650ドル以上のブレイクアウトに注意すべきだと10x Researchは指摘。
  • 次の重要な抵抗水準は3000ドル前後で、13%の上昇余地がある。

時価総額第2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアム(ETH)は最近、貿易戦争に端を発したパニック暴落により、ビットコイン(BTC)と比較して2020年後半以来の最安値まで下落したが、安心感から反発が近づいている可能性がある。

LMAXグループ(LMAX Group)の市場ストラテジスト、ジョエル・クルーガー(Joel Kruger)氏は11日の朝のレポートで「イーサリアムは強気の勢いを確立しようとしているようで、最終的に3000ドル超えへの回復を目指す可能性がある」と述べたうえで、「世界第2位の規模を誇る暗号資産に対するセンチメントは再び上昇しており、多くの中期・長期プレーヤーが最近の下落を利用しようと参入している」と付け加えた。

勢いを表す重要なテクニカル指標であるイーサリアムの相対力指数(RSI)は35%近くまで低下し、これは過去にも何度か同様の売られ過ぎ水準から反発する前兆になったと、暗号資産分析会社10xリサーチ(10x Research)はレポートで指摘した。

[イーサリアム価格とRSI指標(10x Research)]

アップグレード「ペクトラ」とCPI発表

3月に予定されているアップグレード「ペクトラ」も、今後数週間のうちに「控えめな盛り上がり」をもたらす可能性があると同レポートは付け加えている。12日に発表される米消費者物価指数(CPI)のインフレ率がアナリストの予想通り2.9%以下であれば、暗号資産市場のセンチメントを押し上げ、イーサリアムの上昇を促す可能性があるという。

イーサリアムは現在、2650ドル前後の重要な抵抗線と戦っており、ブレイクアウトすれば、価格は次の抵抗水準である約3000ドルまで上昇する可能性があると10xリサーチのアナリストは述べた。

10万ドル前後の狭いレンジで横ばいに推移しているビットコインに対して、アルトコイン市場全体が下落するなか、イーサリアムは過去1カ月で20%の価値を失った。イーサリアムは最近、過去24時間で1.5%下落して2644ドルとなり、現在の水準から3000ドルまで反発すると13.5%の上昇となる。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Pixabay
|原文:Ether Poised for a Rebound to $3K From Oversold Levels: Analysts