ビットコイン、早ければ年内に25万ドル到達の可能性:カルダノ創設者

- 大手テクノロジー企業が暗号資産市場に参入することで、ビットコインは今年末か来年には25万ドルに達する可能性があると、カルダノの創設者チャールズ・ホスキンソン氏は述べた。
- 最近の市場の混乱にもかかわらず、同氏はビットコインの将来について楽観的な見方を崩さず、暗号資産の安定化と普及拡大の可能性を理由に挙げた。
- 今後の米国での法整備や地政学的な変化は、暗号資産市場を押し上げると予想されており、ステーブルコインは大手テクノロジー企業に広く採用される可能性がある。
カルダノ(Cardano)ブロックチェーンの創設者、チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏によると、現在約8万1000ドルのビットコイン(BTC)は、マイクロソフト(Microsoft)やアップル(Apple)などの大手テクノロジー企業が暗号資産(仮想通貨)業界に参入することで、早ければ今年中に25万ドルまで急騰する可能性がある。
同氏のコメントは、ファンドストラット(Fundstrat)のトム・リー(Tom Lee)氏、ベンチャーキャピタリストのティム・ドレイパー(Tim Draper)氏、英金融大手のスタンダードチャータード(Standard Chartered)などの投資家の意見を反映している。これらの投資家は過去数年間、世界最大の暗号資産の目標価格としてこの水準を挙げてきた。
ホスキンソン氏はCNBCとのインタビューで、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の相互関税政策によって引き起こされた市場の最近の混乱にもかかわらず、ビットコインの将来について楽観的な見方を示した。関税への懸念が薄れ、米連邦準備制度理事会(FRB)の動きが市場に影響を与えるようになれば、ビットコインは「今年末か来年には」その水準まで上昇する可能性があると語った。
「市場は少し安定し、ニューノーマルに慣れていくだろう。そしてFRBが金利を引き下げると、高速で安価な資金が大量に供給され、それが暗号資産に流れ込むだろう」とホスキンソン氏は述べた。
暗号資産市場はここ数週間、他のリスク資産とともに売り圧力に直面しており、ビットコインは過去数日で7万7000ドルを下回った。トランプ大統領が大半の国に対する関税を90日間10%に引き下げ、貿易交渉の時間を確保したことで、9日の夜遅くには8万2000ドル超まで急騰した。
それでも、ビットコインは1月に記録した10万9000ドル超の史上最高値より25%ほど低い水準にとどまっている。
地政学的リスク
ホスキンソン氏は、暗号資産の普及が進んでいることを指摘。Crypto.comが2024年に前年比13%の増加を報告したことや、地政学的な状況が変化していることも、ビットコイン価格を押し上げる要因として挙げた。
「ロシアがウクライナに侵攻したければ、ウクライナに侵攻する。中国が台湾に侵攻したければ、そうするだろう。つまり、条約は実際にはうまく機能せず、グローバルビジネスもそこではうまく機能しない。だから、グローバリゼーションの唯一の選択肢は暗号資産なのだ」とホスキンソン氏は述べた。
暗号資産の規制枠組み
さらにホスキンスン氏は、ステーブルコイン規制法案や暗号資産市場構造法案、投資家保護法案など、今後米国で制定される法律が暗号資産業界を強化すると予測した。
現在議会で審議中のこれらの法案は、暗号資産の規制枠組みを明確にすることを目的としている。ホスキンスン氏によると、米ドルなどの法定通貨にペッグされたトークンであるステーブルコインは、アップル、マイクロソフト、アマゾン(Amazon)などの「マグニフィセント・セブン(Magnificent 7)」と呼ばれる大手テクノロジー企業に広く採用される可能性がある。
そのため、ホスキンソン氏は今後3~5カ月間は市場が一時的に小康状態になり、8月か9月頃に投機的な関心が急増すると予測。「この状況は、おそらくさらに6~12カ月続くだろう」と同氏は述べた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:カルダノの主要開発企業IOHKのCEO兼創設者、チャールズ・ホスキンソン氏(Pixabay, modified by CoinDesk)
|原文:Cardano’s Hoskinson Sees Bitcoin Touching $250K, Tech Giants Adopting Stablecoins