会社から24億円を横領、仮想通貨を買ってポーカーに使った元幹部に懲役22年求刑


雇用主から数百万ドルを横領し、個人的な支出とポーカーに費やした男が起訴された。ポーカーの賭け金は横領したお金を仮想通貨に変えて工面していた。

デニス・ブリーデンは、ソーシャルメディアの「インフルエンサー」にマーケティング・サービスを提供する企業スタイルハウル(StyleHaul Inc.)の役員を務めていた時に犯罪行為を行った。

米司法省のリリースによると、ブリーデンは不正送金と悪質なID窃盗によって、懲役22年を求刑されている。

ブリーデンは2015年10月から2019年3月まで、スタイルハウルの経理担当者および会計・財務担当バイスプレジデントを務め、会社の銀行口座にアクセスできる立場を「悪用」して、お金を自身の口座に送金した。

盗んだお金は個人的な支出やポーカーに費やされた。ポーカーの賭け金は会社から横領したお金で買った仮想通貨で工面していたようだ。

ブリーデンはポーカー大会に参加して優勝したと言われており、会社のお金を使って、2つの大会で5万2000ドル(約570万円)と10万3000ドル(約1120万円)を賭けたようだ。また他のポーカー・プレイヤーへの支払いにも120万4000ドル(約1億3100万円)を使った。

さらにオンラインでもギャンブルをしており、スタイルハウルの現金847万3734ドル(約9億2300万円)を自分の仮想通貨口座に移していた。

こうした盗みを隠蔽するために、ブリーデンは同社の帳簿を偽造し、自身の口座への送金をクライアントへの正当な支払い、あるいは自身が保有する同社の株式に対する会社からの支払いに見せかけた。

ブリーデンはまた、送金大手ウエスタンユニオンの手紙を偽造し、クライアントにお金を送金したように見せかけた。

ブリーデンはさらに悪質なID窃盗の罪にも問われている。雇用主は顧客やスタッフのためにメキシコにコンドミニアムを保有していると偽り、同社の別の幹部のサインを偽造した。

司法省によると、こうした行為を通じて2200万ドル(約24億円)を横領した。

審理は3月20日に行われる予定。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:Exec Embezzles $22M From ‘Influencer’ Marketing Firm, Spends Nearly Half on Crypto Gambling