中国が新たな仮想通貨規制。HSBCが2兆円超えの資産をブロックチェーンで追跡計画──11月22-29日【1週間のニュース】

過去1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。11月22日(金)-29日(金)には、中国が新たな仮想通貨規制を始め、ビットコインが7000ドルを割れ、英大手銀HSBCが2兆円超えの資産をブロックチェーンで追跡する計画、韓国の取引所で53億円相当の仮想通貨が流出などのニュースが報じられた。

11月22日──中国、上海で新たな仮想通貨取引規制。ビットコイン7000ドル割れ

中国、上海で新たな仮想通貨取引規制

中国の中央銀行「中国人民銀行」は、上海での仮想通貨取引を取り締まる新たな規制を開始した

ビットコイン、一時7000ドル割れ

ビットコイン価格が一時、7000ドル(約75万7000円)を割った。CoinDeskのデータによると、ここ6カ月で最低の水準。25日には6600ドルを割ったあと、上向いた。<1週間のビットコイン価格>

CoinDesk

11月25日──中国の中銀デジタル通貨の目的は? 仮想通貨で旅行予約、230ヵ国以上で可能に。リップル、マネーグラムの54億円分の株式取得

中国の中銀デジタル通貨の目的は、小売の決済円滑化と国際決済

中国が中央銀行デジタル通貨で目指すゴールは、小売り業界における決済の円滑化と、金融機関向けの国境を超えた決済と元中央銀行総裁が述べた。現地の財新メディアが報じた

仮想通貨で旅行予約、230ヵ国以上で可能に

大手宿泊予約サイトBooking.comと仮想通貨・暗号資産で旅行代金を支払えるTravala.comが提携し、230ヵ国以上、9万ヵ所の宿泊先で仮想通貨決済による予約ができるようになった

リップル、マネーグラムの54億円分の株式取得

決済スタートアップのリップルは、国際送金大手マネーグラムの5000万ドル(約54億円)分の株式取得を完了した

11月26日──BNYメロン、貿易金融のマルコポーロに参加。ガーナが中銀デジタル通貨の発行に言及

40兆円の資産もつBNYメロン、貿易金融のマルコポーロに参加

総資産40兆円のバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(Bank of New York Mellon)は、R3のコルダ(Corda)で運営される貿易金融コンソーシアムのマルコポーロに加わった。28番目の参加銀行となった。

ガーナ、中銀デジタル通貨の発行に言及

ガーナの中央銀行「ガーナ銀行」のアーネスト・アディソン総裁は、自国通貨セディのデジタル版を「近い将来」発行する可能性があり、「サンドボックス環境」でのパイロット・プロジェクトについて議論していると述べた。

11月27日──英HSBC、2兆2000億円をブロックチェーンで追跡。韓国の取引所から約53億円相当の仮想通貨が流出など

2兆2000億円の資産をブロックチェーンで追跡──英大手銀HSBC

英大手銀行HSBCは2020年の初めに、ブロックチェーンに基づいたカストディ・プラットフォーム上で約200億ドル(約2兆1880億円)の資産を追跡する計画だ。ロイター通信が伝えた。

韓国の仮想通貨取引所から約53億円相当の仮想通貨が流出──Upbit

韓国の仮想通貨取引所Upbitは、約53億円相当の仮想通貨が流出したと報告した。34万2000イーサリアムが流出した。

インド、ブロックチェーンフレームワークを準備

インド電子情報技術省のサンジェイ・ドートレ大臣は、分散型台帳技術の可能性と、異なるユースケースのための共有インフラの必要性を論じた国家レベル・ブロックチェーン・フレームワーク(National Level Blockchain Framework)についての報告書を政府が起草していると述べた。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock