中国の保険最大手、中国平安保険のブロックチェーン・AI子会社ワンコネクト・ファイナンシャル・テクノロジーは、以前発表していたIPO(新規株式公開)の条件を設定した。
12月2日(現地時間)にSEC(米証券取引委員会)に提出された最新のF-1(登録届出書)によると、ワンコネクトは米国預託株式(ADS)3600万株を1株12〜14ドル(約1300〜1500円)で販売することで、4億3200万〜5億400万ドル(約470億〜550億円)の資金調達を目指す。ADSの交換比率は、普通株式3株。
同社の目論見書が11月中旬に最初に提出された時の1億ドル(約109億円)よりも、かなり高い設定となっている。
ナスダック(Nasdaq)によると、ワンコネクトは12月12日にティッカーシンボル「OCFT」でニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を計画している。IPOの引受企業は、モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、JPモルガン(JPMorgan)、HSBS、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)などだ。
提出書類には、同社の評価額は約47億〜49億ドル(約5100億〜5300億円)と記されていた。ソフトバンクが支援した前回の資金調達時の評価額75億ドル(約8200億円)から下がっていた。
ナスダックによると、ワンコネクトは2019年の最初の9カ月で売上高2億2200万ドル(約240億円)、営業損失が1億6000万ドル(約170億円)となった。
ロイターは9月、同社は香港で10億ドル(約1090億円)の調達を目標に上場を目指していたが、さらなる調達を狙ってアメリカでの上場に切り替えたと報じた。報道が正しかったとすれば、ワンコネクトは半分の目標額で妥協したようだ。
翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:Chinese Insurance Giant Ping An’s Blockchain Arm Reveals Terms for $468M IPO