ビットコイン、3週間ぶり安値更新——投資家の強気に反して

見解

  • ビットコインの3週間ぶりの安値更新は、弱気の形勢を強め、6500ドル(約71万円)付近の11月の安値が再び試される道を開いた。
  • 6500ドルまで下落すれば、ロングスクイーズを誘発し、価格をさらに下げる可能性もある。しかしビットコインのロングポジションは、仮想通貨取引所ビットフィネックス(Bitfinex)で史上最高を記録した。
  • 7100ドル(約78万円)への小幅な反発が、さらなる下落の前に見られるかもしれない。
  • 短期的な弱気から強気へのトレンドの変化を確認するには、7870ドル(約86万円)超えでUTC(協定世界時)の大引けを迎えることが必要だ。

ビットコインは、強気筋が放物線を描くように増加する中、11月最終週で得た値上がり分を失い続けている。

CoinDeskのビットコイン・プライス・インデックス(Bitcoin Price Index)によれば、ビットコインは2019年12月16日(現地時間)、11月25日以降の最安値レベルまで落ち込んで6828ドル(約75万円)を記録し、最新の取引価格は約6900ドル(約76万円)である。

3週間ぶりの安値によって、ビットコインは11月29日までの5日間における約6500ドルから7870ドルまでの調整的反発による値上がりの76%を失った。

ビットコインの形勢が不利になる中、ビットフィネックスでのBTC/USDロングポジションに象徴される強気筋は、4万4523コントラクトと最高記録を更新し、2018年3月に記録したそれまでの最高4万193コントラクトを塗り替えた。一方、ショートポジションは5000〜8000の間に概ね留まっている。

(上記左の通り)ロングはここ3週間で78%増えた。

興味深いことに、強気な賭けは、ビットコインが6カ月ぶりの安値約6500ドル(上記右)から反発した1日前、11月24日に増加を始め、最近の引き戻しにもかかわらず上昇を続けている。

ロングの急増は、ビットコインが6500ドル付近で大きく底をついたと考えるトレーダーを象徴している可能性が高い。

その水準がまた見えてくれば、投資家らはパニックを起こし、ロングポジションを売りに出し、深い損失(ロングスクイーズ)につながる可能性もある。

人気アナリストであるジョッシュ・レイジャー(Josh Rager)氏は、ビットコインは6500ドルまで下落するが、それは小幅な反発の後だと考える

一方、フォーブス(Forbes)やCNBCでゲストトレーダーとして活躍するジェイコブ・キャンフィールド(Jacob Canfield)氏は、6月末に記録した13800ドル(約151万円)超えの高値から始まった、進行中の下落傾向の底を5500ドル(約60万円)と予測している。

日足チャート

ビットコインは、週末に7087ドル(約78万円)での支持線を割り込み、12月16日には3.27%下落、11月29日の7870ドルという低めの高値によって生まれた弱気な見方を強めた。

下降中の5日間・10日間平均と、50未満の相対力指数(RSI)の数字は、抵抗の最も少ない道は下落方向にあることを示唆している。MACDヒストグラムもまた、ゼロを割り込み、弱気の傾向が確かめられる。

そのためビットコインは、11月25日に記録した6511ドル(約71万円)の安値を試す方向に向かっているようだ。

4時間足チャート

4時間足チャートのRSIは目下、30未満であり、売り過ぎの状況の兆候を示している。そのため、日足チャートの示唆する6500ドル付近の安値への下落のまえに、小幅な反発が見られるかもしれない。

もし調整的反発があったとして、現在7166ドル(約79万円)の下降10日MA付近で勢いを失うだろう。

翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
写真:Shutterstock
原文:Bitcoin Price Hits 3-Week Low Even as Investor Bets on Bull Move Surge