東海東京フィナンシャル・ホールディングスは12月26日、仮想通貨(暗号資産)取引所のフォビジャパンに出資すると発表した。出資額は5億円で、株式の取得は2020年1月末を予定している。トークンを用いた資金調達の一種であるIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)などの新規事業を推進するほか、地域通貨の取り組みも予定し、将来的には提携する地方銀行にも事業展開するという。
株式保有比率は4%強の見込み
フォビジャパンへの出資を通じて、暗号資産の取引やカストディ(保管)などの新規事業を加速させる。またトークンを用いた資金調達の一種「IEO」などの事業の展開を推進る。地域通貨の取り組みも予定し、将来的には提携する地方銀行にも事業展開する計画だ。
東海東京フィナンシャル・ホールディングスは傘下に東海東京証券を抱える持株会社。フォビジャパンへの5億円の出資で、株式保有比率は4%強になる見込みという。
IEOは取引所がトークンの発行を審査、ICOより信頼性が高いとされる
IEOはトークンの発行体が直接投資家から資金を調達するICO(イニシャル・コイン・オファリング)とは異なり、トークンの発行体の審査などを取引所が行い、取引所がトークンを販売する資金調達手法。通常のICOよりも信頼性が高いとされる。
フォビジャパンは、世界で暗号資産やブロックチェーン事業を行うHuobiグループの日本法人。Huobiは海外ですでにIEOを実施している取引所の一つ。
国内では、マネックスグループの子会社で仮想通貨取引所のコインチェックがIEOの検討をしていると発表している。
シンガポールの企業にも出資、デジタル資産への取り組みを加速
東海東京フィナンシャル・ホールディングスは11月14日にも、セキュリティ・トークン(デジタル証券)を対象にした取引所を運営するシンガポール企業にも出資すると発表するなど、デジタル資産への取り組みを加速させている。
文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:東海東京フィナンシャル・ホールディングスWebサイト