仮想通貨取引所の世界大手で、通称「CZ」として知られるジャオ・チャンポン(Zhao Changpeng)CEOが率いるバイナンス(Binance)は1月16日、日本居住者向けのサービス提供を段階的に終了すると発表した。
1月16日午後、同社でアカウントを開設している日本居住のユーザー向けに、ログイン時の画面(画像参照)で告知した。サービス提供の終了に伴い、「今後、順次、取引の制限を実施する予定」としている。
バイナンスは過去に、日本で一時的に日本語サービスを展開。2017年に改正資金決済法が施行されると、国内では交換業者としての登録が義務づけられるようになった。金融庁は、交換業登録をしていないバイナンスが無許可で営業を行っているとして、同社に警告していた。
バイナンスの日本市場での軌跡
バイナンスは日本語サービスを中止し、事実上、日本市場からの撤退を余儀なくされた。日本語でのサービスを終了したものの、国内のトレーダー間でのバイナンス人気は健在だ。
クリプト・コンペア(CryptoCompare)社は2019年11月、法律面、情報提供、セキュリティ、投資監視などの点を中心に、世界の仮想通貨・暗号資産取引所を調査し、その結果を踏まえたランキングを作成している。バイナンスは、取引量で世界最大といわれるが、同ランキングでは12位。
1位はジェミニ(Gemini)で、itBitが2位。コインベースとクラーケンが、3位と4位を占め、日本のビットフライヤー(bitFlyer)は9位だった。
文:佐藤茂
編集:濱田 優
写真:CoinDeskを通じてバイナンス提供
(編集部より:改正資金決済法の施行年を2017年に訂正して、記事を更新しました)