- ビットコインは2月3日に「十字線」を作り、強気相場の疲労と大きな価格下落を支持するリスクへの転換を示した。下落としては、支持線は8867ドル(200日平均線)となる。
- 200日平均線の支持線を保てば、9600ドルへの新たな上昇が見られる可能性がある。
- 全体的なトレンドは8200ドルを超えている限り、強気のままだろう。
直近24時間のビットコインの値動きは買い手の疲労感とこの先の価格下落を示している。
ビットコインは2月3日のアジアの取引時間中に9600ドルを超えて3カ月ぶりの高値となり、1月の30%上昇からさらに値を上げた。
しかし水平線の9586ドル(11月4日の高値)を超えた時間は短く、9288ドルで横ばいとなり取引を終えた。
つまり、楽観的に始まった1日は悲観的に終わった。買い手は抵抗線を超える堅い足場を築くことはできなかった。数カ月ぶりの高値や大きな価格上昇の後のこのタイプの値動きは、強気相場の疲労を示しており、しばしば相場の反転に先立って発生する。
当記事執筆時点でビットコインは下落傾向にある。ビットコインは現在、抵抗線から支持線に変わった9188ドル(1月19日の高値)を下回っている。CoinDeskのBitcoin Price Indexによる世界平均価格は9170ドル、24時間ベースで1.5%の下落となった。
デイリーチャート
ビットコインは2月3日、長い上ヒゲのある典型的な十字線を作り、9586ドル(11月4日の高値)で強気相場からの下落となり、当面の強気観測を止めた。
5日間の移動平均は頭打ちとなって下落傾向となり、一時的な弱気モメンタムへのシフトを示している。
MACD(移動平均収束拡散手法)指標は0より上に短いバーを作っている──これは強気モメンタムが弱まっているサインでもある。
4時間チャート
3日に9200ドルを超えなかったことで、RSI(相対力指数)は低めの高値、つまり弱気の乖離となった。
加えて、RSIは現在50未満の弱気領域に下落しており、MACD指標のマイナスのバーは下落傾向が勢いを増すであろうことを示している。
ビットコインは現在8867ドルの200日平均線まで下落するリスクがある。UTCでの低い終値によって多くの売りが起り、8500ドルに向けての大きな下落につながる可能性がある。
しかし全体的なトレンドは8200ドルを超えている限り、強気のままだろう。
200日移動平均線への下落の可能性は、4時間チャートのRSIが下落トレンドラインを超えれば弱まるだろう。その場合、ビットコインは再び9600ドルまで上昇する可能性がある。
実は、筆者は現在どのデジタル資産も保有していない。
翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸
原文:Pullback Ahead? Bitcoin Price Indicators Suggest Waning Bull Momentum