米金融大手JPモルガン・チェースのブロックチェーンプロジェクトであるクォーラム(Quorum)と、イーサリアムに特化したソフトウェア開発・投資を手がけるコンセンシス(ConsenSys)とが合併するかもしれない。
「今回の計画に詳しい情報筋」の発言を引用した、2020年2月11日(現地時間)付でなされたロイター(Reuters)の報道によれば、合意の条件は現在協議中で、まだ決定ではないが、6カ月以内に合併する可能性もある。
クォーラムの存在は2016年に初めて報じられ、イーサリアムのプライベート版であるが、同行をイーサリアムと公式に結びつけるものとして興奮をもって受け止められた。JPモルガン・チェースは当時、オープンソースプロジェクトのクォーラムは、分散型ネットワークを通じて民間組織をつなげることが可能なシステムの構築に向けた第一歩であると示唆していた。
それ以来クォーラムには、イーサリアムのプライバシー機能が追加され、企業による利用と実装を簡単にするためにプログラミング言語ジャバ(Java)に基づく主要な改良が行われた。
さらに、現在では365を超える銀行が参加する、JPモルガンの銀行間情報ネットワーク(Interbank Information Network)の基盤としても利用されている。このプラットフォームは、加盟銀行がリアルタイムで情報を交換できるようにし、支払い認証の確認を可能にすることを目的としている。
JPモルガン・チェースのスタッフは2019年5月、クォーラムが分離独立される可能性を示唆したが、当時その情報の信憑性は確かではなかった。
ロイターに情報を提供した人物は、クォーラムのユニットには現在、世界で約25人が所属しているが、統合後に彼らがコンセンシスのチームに加わるかはまだはっきりしていないと述べた。
CoinDeskはJPモルガン・チェースとコンセンシス双方に、報道の真偽を確かめるため接触を図った。JPモルガン側はコメントを拒んだ。
翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
写真:Shutterstock
原文:JPMorgan May Merge Its Blockchain Project With Ethereum Studio Consensys: Report