この1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。2月14日(金)-2月21日(金)には、KDDIのデジタル通貨実験や、バイナンスの取引所クラウドサービス発表、ソフトバンク参加のコンソーシアムによるブロックチェーン基盤のキャリア間決済成功などが報じられた。
2月15日──イーサリアムのDeFiから4000万円弱流出
イーサリアムの分散型レンディングサービス「bZx」で価格フィードが悪用され、35万ドル(約3900万円)相当のイーサが引き出された。18日にも同様の攻撃が行われ、63万ドル(約7000万円)相当のイーサが引き出された。
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2月17日──バイナンス 、取引所のクラウドサービスを発表
仮想通貨取引所大手のバイナンスが、ローカルな取引所向けに取引所のバックエンドシステムを提供するバイナンス・クラウドを発表した。バイナンスの流動性も提供できるという。
2月18日──KDDIなどがデジタル通貨を実験
KDDIとauフィナンシャルホールディングスなど4社が、ブロックチェーンを用いたデジタル通貨の実証実験を行うと発表した。期間は18日から28日まで。仮想通貨取引所ディーカレットが基盤を提供し、資金移動業の登録業社であるauフィナンシャルHD子会社のウェブマネーと連携する。
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暗号資産カストディ大手ビットゴーがデジタル証券に進出
米暗号資産カストディ(管理)大手のビットゴーが、デジタル証券プラットフォームのハーバーを買収し、デジタル証券事業に乗り出すことがわかった。米国市場でのセキュリティー・トークンのサービスを一括で提供できることを目指す。
ソフトバンク参加のコンソーシアム、ブロックチェーン基盤のキャリア間決済に成功
ソフトバンクなどが参加する通信事業者コンソーシアム「キャリア・ブロックチェーン・スタディー・グループ」で、国境を超えたキャリア間決済の実証実験に成功したと、同グループのブロックチェーンを開発する米TBCASoftが発表した。
2月20日──スウェーデン中銀がデジタル通貨「イークローナ」の実験開始
スウェーデンの中央銀行「スウェーデン国立銀行」が、アクセンチュアと提携して、デジタル通貨「eクローナ」の実験を始めていると発表した。期間は2021年2月まで。実験については同行が2019年12月に発表していた。
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文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock