この1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。3月13日(金)-3月20日(金)には、バックトが320億円を調達したこと、スクエアが2021年にも銀行を設立すること、ヒロセ通商が仮想通貨取引参入を断念したことなどが報じられた。
3月13日──ビットコイン一時50万円下回る下落、イーサも急落。分散型金融に打撃
ビットコインが一時50万円を下回る急落を見せ、イーサリアムも40%を超えて下落した。イーサ上の分散型金融(DeFi)プラットフォームに価格情報を提供する分散型サービス「オラクル」が一時、機能しなくなった。仮想通貨ノレンディングサービスにも影響があった。
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急成長の仮想通貨レンディングに試練:価格下落で100億円超の追い証が発生
3月16日──バックト、約320億円調達
米インターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)の子会社バックト(Bakkt)が、マイクロソフトの投資部門などから3億ドル(約320億円)の資金を調達したと発表した。同社はビットコインのデリバティブを提供しているほか、新たなモバイルアプリケーションの追加情報を発表した。
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3月17日──「仮想通貨取引」を断念、ヒロセ通商が子会社解散へ
仮想通貨交換業への参入を目指していたヒロセ通商が、参入を断念すると発表した。FX取引の同社は、子会社を設立して交換業登録を目指していた。子会社を3月末で解散する。コスト増と市場縮小を懸念したもの。
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3月18日──スクエア、銀行設立へ
ツイッターの共同創業者ジャック・ドーシー氏が率いる決済企業スクエアが、2021年に銀行を設立することが明らかになった。連邦預金保険公社がスクエアに対して、融資企業「Square Financial Services」設立のための条件付き銀行免許を与えた。ユタ州金融当局からも認可を受けた。
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3月19日──三井物産、LayerXとデジタル資産運用で共同会社
三井物産がブロックチェーン事業を手がけるLayerXと共同で、4月にデジタル資産のアセットマネジメント会社を設立する。LayerXが3月19日、発表した。SMBC日興証券、三井住友信託銀行も参画する。
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文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock.com