ビットコインは一時7000ドル超え、最悪の時期は過ぎ去ったのか?

ビットコインは4月2日、4日間連続で上昇し、3週間ぶりに一時7000ドルを超えた。

ビットコインは現在(日本時間3日10時45分)、過去24時間で約2.5%上昇し、6800ドル付近で取引されている。数時間前には、一時、7200ドル超まで上昇していた。

出典:CoinDesk Research

4日連続の上昇によって、ビットコインは今年最初の3カ月間の下落の一部を取り戻した。この3カ月間、新型コロナウイルスの感染拡大と悪化し続ける経済見通しは、伝統的な市場、デジタル資産市場の双方で現金への逃避を引き起こしていた。

サンフランシスコに拠点を置く、仮想通貨に特化したヘッジファンド 、ビットブル・キャピタル(BitBull Capital)のジョー・ディパスクエール(Joe DiPasquale)CEOは、2日の値動きには明確な要因が見られないと語った。

市場のサインは、短期的には価格は6000ドルを割ることはないというトレーダーの間で広まりつつある確信を示しているが、7000ドル超の上昇は売り手を集めているようだと同氏は述べた。

「仮想通貨で短期売買を行おうとしている人は非常に多い」とディパスクエール氏は電話インタビューで語った。

出典:CoinDesk Research

サウジアラビアやロシアなどの主要石油産出国が価格安定化のための減産に合意するかもしれないとの憶測がウォール街に広がるなか、伝統的な金融市場は再び激しく変動した。

原油価格は22%上昇して1バレル24.77ドル、S&P500は2.3%上昇した。

S&P500は依然として年初から22%下落している一方で、ビットコインは2020年の下落を5.5%まで減らした。

ディパスクエール氏は、多くのビットコイントレーダーが5月に予定されている「半減期」を見据えていると述べた。4年ごとの半減期は、インフレを最小化する方法として、登場から11年になるビットコインに当初からプログラミングされている。

FRB(連邦準備制度理事会)は市場の安定化を図るために、推定4兆ドルの資金を国際金融市場に供給しようとしている。仮想通貨に特化した投資企業ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のマイク・ノヴォグラッツ(Mike Novogratz)CEOをはじめとする投資家は、そうした動きはドルの価値を「低下させる」と述べた。

「文字通り印刷機」とノヴォグラッツ氏は2日、CNBCに語った。

「今までに会ったことのない超大物投資家たちから『このビットコインというものについて教えてほしい』と電話が来ている」

ノヴォグラッツ氏は、ビットコイン価格はこれから半年で2倍になり、年末までに2万ドル近くの過去最高値を超える可能性があると考えていると述べた。

翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
原文:Bitcoin Briefly Tops $7K as Traders Say Worst of 2020 Sell-off May Have Passed
協力:Marc Hochstein