ビットコインのボラティリティ、3カ月来の低水準に

ビットコインのボラティリティが、3月12日の「ブラックサーズデイ」前の水準に低下した。

  • ブロックチェーン分析会社IntoTheBlockによると、ビットコインの30日ボラティリティは40%に低下。3月6日以来の水準。
  • 60日ボラティリティは52.18%まで低下し、3月11日以来のレベル。
出典 : IntoTheBlock

方向性を失った市場

ボラティリティの低下は、市場が明確な方向性を失っていることを示している可能性がある。

  • ビットコインの価格は、5月11日の半減期までの2カ月間に150%以上も高騰。
  • 半減期以来、1万ドル以上の維持に繰り返し失敗。
  • 下げ幅は8600ドル付近にとどまっている。
  • ここ数日、値動きはさらに小さく、9300〜9900ドルのレンジ内取引。

低水準のボラティリティの意味

低水準のボラティリティが長期化した後、ビットコイン価格は大きな動きを見せる傾向があると言われる。

  • 価格の方向性は不透明。
  • 低水準が長く続けば続くほど、動きは大きくなる。
  • 現状、30日ボラティリティは、2月15日に記録した低水準の32.84%を大きく上回っている。
  • ビットコインは2月中旬に1万500ドル付近の高値を記録し、その後の2週間で63%以上下落。

35%がポイント

過去のデータによると、ボラティリティが35%以下に下落した後、ビットコインは突然大きな動きを見せる傾向がある。

  • 2019年9月21日、ボラティリティは35%を記録。その後の3日間で2300ドル近く下落。
  • 2020年1月の6800ドルから9500ドルへの急上昇の前、ボラティリティは数カ月ぶりの33%まで低下。
  • 大きな値動きを見せる前に、さらに数日間は値動きが小さくなる可能性がある。
  • 取引所で保有されているビットコインの減少は、価格上昇の可能性を示している。
  • だが、複数のテクニカル指標は逆の意味を示している。

3日チャート

  • トレンドの変化と強さを表すMACDヒストグラムは、低めの高値を見せ、価格の高値とは矛盾。
  • 逆行現象(ダイバージェンス)は、強気の勢いが弱まっていることを示し、しばしば大きな価格下落に先行する。
  • 1万ドル以上の維持に繰り返し失敗したことも、同様の市場心理を反映。
  • 価格が1万500ドルを超えた場合、テクニカルな見通しは強気となる。
  • 現在、ビットコインは9800ドル付近で取引されている。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:IntoTheBlock
原文:Bitcoin Price Volatility Hits 3-Month Low