ビットコイン、2020年上半期は27%上昇──ゴールド、シルバー、プラチナを上回る

ビットコインは2020年上半期、ゴールド、シルバー、プラチナなどが平凡なリターンを見せたなか、27%以上上昇した。

2020年上半期、ビットコイン、ゴールド、シルバー、プラチナのリターン
黄:ビットコイン、橙:ゴールド、黒:シルバー、青:プラチナ
出典:Messari, Federal Reserve Economic Data, Business Insider, CoinDesk Research

  • ゴールドは2020年上半期に16%上昇、6月下旬に8年ぶりの高値を記録したが、ビットコインを11ポイント近く下回った。
  • シルバー、プラチナはどちらもマイナス。
  • 一部のアナリストにとってビットコインの好調さは、特に株式市場との相関関係を強めていることを考慮すると驚くべきことではない。
  • 「株価が今、2月に記録した最高値付近、場合によってはそれを上回っていることを考慮すると、ビットコインが同じ動きをしても驚くことではない」暗号資産データ企業メッサーリ(Messari)のビットコインアナリスト、ライアン・ワトキンス(Ryan Watkins)氏
  • パリに拠点を置く暗号資産取引企業ExoAlphaのマネージングパートナー、デビッド・リフチッツ(David Lifchitz)氏は、過去6カ月間のパフォーマンスから見ると、ビットコインとゴールドは競合するものではなく、補完的な投資と捉えることができ、「デジタルゴールド(ビットコイン)とゴールドを一緒に」保有することは、どちらかだけを保有するよりも優れた結果をもたらす可能性があると語った。

リフチッツ氏によると、2020年上半期にビットコインとゴールドに投資しておけば、リターンを犠牲にすることなくリスクを減らすことができた可能性がある。

ビットコイン、ゴールド、シルバー、プラチナの四半期ごとのリターン

出典 : Messari, Federal Reserve Economic Data, Business Insider, CoinDesk Research
  • だが、過去6カ月間のビットコインとゴールドのリターンは「今後も続くとは限らない」とリフチッツ氏。
  • 例えば、ビットコインのボラティリティは急落し、ここ数週間、ビットコイン市場は不気味なほど静かになっている。
  • ブルームバーグが7月に発表したビットコインに関するレポートは、ビットコインの260日ボラティリティは「2017年の急騰以来、最も低い水準にある」と指摘。
  • 「ビットコインがきわめて投機的な資産からデジタルゴールドに移行しつつあるなか、ボラティリティの低下は続くだろう」(同レポート)
  • だが、方向性はすぐに変わる可能性がある。同レポートはビットコインを価格上昇に向けた「休息中の強気状態」と表し、「このところの低迷が高値で解消されることを期待している」と付け加えた。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:corlaffra/Shutterstock
原文:Bitcoin Up 27% in First Half of 2020, Beating Gold, Silver and Platinum