韓国の仮想通貨交換所ビッサム(Bithumb)からハッキング行為によって1300万ドル(約14億円)相当のイオス(EOS)を盗まれた。内部犯行の疑いがあるという。
ビッサムは2019年3月30日、「(韓国時間)29日金曜日22時に、モニタリングシステムを通して、仮想通貨の“異常な引き出し”が検知された」と発表した。取引所は異常に気づいた後、資産の預け入れと引き出しを停止した。
ビッサムは「盗まれた仮想通貨は全て当社が保有していたもので、顧客の資産はコールドウォレットで保護されている」と説明した。
CoinDesk Koreaの報道によると、取引所は数度の攻撃を受け、インターネットに接続されたホットウォレットから307万イオスを盗まれた。 CoinMarketCapのデータによると、イオスは現在4.22ドル(465円)で取引されており、今回のハッキングによる損失は1300万ドル相当に上る。
同社は外部からの侵入の形跡が見当たらないことを理由に、内部犯行の疑いに言及。また、当局に報告の上、内部調査に着手した。
ビッサムのホットウォレットに残っている資産は、追加の被害を避けるため、犯人が特定されるまでコールドウォレットに移されるという。
CoinDesk Koreaによると、韓国唯一のイオスの「仲裁人」と言われるLee Sang Sun氏は「ビットフィネックス(Bitfinex)のような海外の取引所はイオスのウォレットをマルチシグシステムで管理しているが、ビッサムはシングルキーで管理していた」と語った。
ビッサムは約1年前にも3000万ドル(約33億ドル)分の仮想通貨を盗まれている。当時、2,016ビットコイン、2,219イーサなどを失ったが、後に1400万ドル(約15億円)分を回収したと主張している。
編集部注:発表文は韓国語から翻訳されています
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Bithumb image via Shutterstock
原文:Crypto Exchange Bithumb Hacked for $13 Million in Suspected Insider Job