「利用を増やしたい/今と同じくらい使いたい」キャッシュレス決済手段のナンバーワンはクレカ──J.D.パワー調査
顧客満足度調査・コンサルティング企業のJ.D. パワー ジャパンが8月25日、クレジットカードの顧客満足度調査を発表。今後の決済方法について、「利用を増やしたい/今と同じくらい利用したい」の割合が最も高いのはクレジットカードで90%であることが分かった。
同じ質問では、次に高かったのが電子マネーが76%、QR・バーコード決済が64%。現金は、「利用を増やしたい/今と同じくらい利用したい」と「利用を減らしたい/利用したいとは思わない」に二分されたという。デビットカードの割合は27%にとどまった。
この調査は同社が年に1回、国内で発行される個人向けクレジットカードのうち、クレジットカード会社が発行するプロパーカード(家族カード、法人カードを除く)を保有する本会員(全国の20~69歳男女)を対象に、直近1年間のサービス利用経験の満足度を調べるために実施しており、今年で3回目。回答者が複数カードを保有している場合、自身にとって主利用カード(メインカード)と自覚している1枚について評価を聴取したという。実施時期は2020年5月、インターネットで、調査回答者数は1万1,097人。
5000円相当のポイントがもらえる「マイナポイント」事業開始
マイナンバーカードを使って予約・申込を行い、選んだキャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると、利用金額の25%分のポイントがもらえる「マイナポイント」事業が9月1日、スタートした。もらえるポイントの上限は5,000円相当分。政府によるマイナンバーカードとキャッシュレス普及のための施策で、期間は2021年3月までの7カ月。
NTTドコモ、ファミマ、伊藤忠、サイバーが新会社設立
NTTドコモ、伊藤忠商事、その子会社ファミリーマート、サイバーエージェントの計4社が9月2日、キャッシュレス決済サービスの利用データを活用して、デジタル広告を配信する新会社「株式会社データ・ワン」を共同で設立することを発表した。
新会社は、ファミリーマートほか小売事業者が保有する購買データ、NTTドコモが保有するdポイントクラブの会員データおよび属性情報を使い、オフラインデータとオンラインデータの統合を行うことにより、 “ID”単位でのターゲティング広告配信から商品購買までの効果検証を可能とする広告商品を開発・販売するという。オフラインでの購買行動を可視化し、メーカー向けにマーケティング、ブランディングの手法を提供することも目的としている。
QRコード決済で納税 全銀協が対応検討を発表
全国銀行協会が、スマートフォンを使ったQRコード決済を利用して、全国の地方自治体で納税できるようにするための検討を始めたことを明らかにした。9月3日の記者会見で表明したもので、日経が報じた。紙での管理をやめることで、銀行の自治体向け業務のコストを削減したい考え。
自治体の納付書にQRコードを印刷。納税者はスマホアプリで読み取るだけで納税できるようにしたい考え。報道によれば、早くて2022年の全自治体での導入を目指して取り組むという。
三井住友カードとマクロミルがキャッシュレス決済データ活用で業務提携
三井住友カードとマクロミルが9月4日、戦略的なデータ利活用の促進を目指した業務提携を行うことで合意したと発表した。
三井住友カードは保有している膨大なキャッシュレスデータ(クレジットカード等による取引等に関する統計データ)を戦略的に活用すべく、2019 年 10 月からデータ分析支援サービス「Custella」(カステラ)の提供を開始。一方のマクロミルは2020 年3月からデータコンサルティングサービス「MAG」を提供している。
今回の提携では、三井住友カードの「Custella」で、マクロミルが「MAG」により獲得した知見を活用、「Custella」の分析設計や考察・示唆の導出のさらなるレベルアップを図る。アナリストやデータエンジニアがデータ分析設計やレポーティング、データの集計を行う上で、より効果的なデータマネジメントの実現が可能になると期待されている。
文・編集:濱田 優
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