ブロックが消えるブロックチェーン:コインベースが米ベンチャーに出資

「ブロックが消える」ブロックチェーンを開発する米スタートアップが新たに1500万ドル(約16億8000万円)の資金を調達した。

初プロジェクトの「コーダ・プロトコル」を2018年5月に発表したスタートアップの0(1) Labs。同社のシードラウンドに参加したのは、MetaStableやElectric Capital、Polychainなどの投資企業だったが、0(1) Labsはコインベース・ベンチャー(Coinbase Ventures)を含む新たな投資家を直近の調達ラウンドに迎え入れた。

同社CEO(最高経営責任者)のエヴァン・シャピロ(Evan Shapiro)氏は、「コーダは決済を主とした利用に限らない。より簡単に開発・利用できるライトなブロックチェーンとして、仮想通貨を活用した新しいアプリやゲーム作りを可能にするだろう」とCoinDeskの取材で述べた。

0(1) Labsは、コーダを簡潔なブロックチェーンと表現する。コーダのコピーを保管するのはわずか22キロバイト。主要なノードがブロックを形成する作業における承認作業を行う際、それ以前に形成されてきたブロックを維持する必要がなくなる。つまり最新のブロックの承認作業が終われば、古いブロックは除去することができる。

いわば、ビットコインとは対照的で、コーダを利用すれば、ノードとしてネットワークに参加するのに、テラバイトという大容量のストレージスペースを必要としない。全てのモバイルウォレットが基本的に参加でき、ネットワークには安全性を与え、ユーザーには信頼をもたらすという。

シャピロ氏は、コーダ・トークンのリリース時期に関しては、言及しなかったものの、「数カ月で最新情報を提供できるだろう」と述べた。

コーダのテストネットは2018年9月に運営を始めた。プロトコルはGitHub上に公開されている。詳細は不明だが、シャピロ氏によると、開発者はスクリプトタグを用いてコーダをアプリケーションに統合できるようになるという。すなわち、イーサリアムの拡張機能とは異なり、例えばビデオゲームなどにコーダを埋め込む作業が技術的には簡単になる。

現在、0(1) Labsは、ノードの運営やアプリケーションプログラムへの参加など、いくつかの側面でユーザーの参画を促している。

翻訳・抜粋:CoinDesk Japan
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Image via Coda website
原文:Coinbase, Paradigm Invest $15 Million in Startup Behind Disappearing Blockchain