SBIホールディングスが、Zホールディングス傘下で暗号資産取引所を運営するTaoTaoを買収した。競争が激化する国内の暗号資産取引業界で、SBIは顧客ベースの拡大を強化する。
SBIホールディングスの子会社、SBIリクイディティ・マーケットは10月7日、暗号資産取引所TAOTAOを運営するTaoTao株式会社の全株式をで取得、完全子会社としたと発表した。同社の株主であるZファンド1号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:Zコーポレーション株式会社)から同日付で取得した。
SBIリクイディティ・マーケットは外国為替証拠金取引等のマーケット機能の提供・システム開発を行なっている。
SBI VCトレードとともに暗号資産事業をさらに拡大へ
SBIグループでは、SBI VCトレードが暗号資産の取引サービスを展開している。SBIリクイディティ・マーケットは発表で、「当該事業をさらに拡大すべく検討を進めて」来たとした上で、「SBIグループが有する総合金融グループとしてのノウハウ・知見等の経営資源と TaoTao社がこれまで培ってきた暗号資産における顧客基盤やサービスノウハウを最大限に活用」すると述べている。
Zコーポレーションは2018年1月、ヤフー(当時。現・Zホールディングス)の100%子会社として誕生した投資会社。ヤフーの得意とする既存のインターネットサービス領域ではなく、今後10年以内に変革が起こるであろう領域に集中して投資することを目的に設立されていた。
文:濱田 優
画像:TAOTAO Webサイト