10月18日──“退屈な”ビットコイン市場、取引処理量は5月以来の低水準──価格反発の前触れか
ビットコインブロックチェーンは10月18日、23万1437件の取引を処理したが、この数字は5月24日以来の低水準となった。ブロックチェーン分析企業グラスノード(Glassnode)がまとめてデータでわかった。
7月1日に記録した38万2408件から40%近く減少したことになる。その結果、マイナーの収益に占める手数料の割合は先週末、3カ月ぶりの低水準となる3.49%まで落ち込んだ。
10月20日──「葉山の古民家宿づくりファンド」を通じデジタル証券で資金調達
神奈川県鎌倉市に本社があるエンジョイワークスは10月20日、「葉山の古民家宿づくりファンド」を通じて一般の投資家向けにデジタル証券で資金を調達することを明らかにした。この取り組みでは、セキュリティトークンの発行・管理プラットフォームを開発する米セキュリタイズ(Securitize)と、不動産情報サイトを運営するLIFULL(ライフル)が共同で開発した基盤を活用する。
出資者は、ブロックチェーン上で発行されたトークンで持ち分保有を証明することができ、スマートコントラクトを介して譲渡することが可能だ。セキュリティトークンを用いて資金を調達する方法をセキュリティートークンオファリング(STO)という。
10月20日──LINE、タイで銀行サービスを開始 デジタル化進める大手カシコン銀行とタッグ
LINEは10月20日、タイで銀行サービスを開始したことを明らかにした。デジタル化を積極的に進める同国の大手カシコン銀行と連携して、アプリの「LINE」で振り込みやローンの申し込みができるサービスを拡大する。発表によると、銀行サービスの名称は「LINE BK」で、運営を行うのはLINEとカシコン銀行がそれぞれの子会社を通じて設立した合弁会社のKASIKORN LINE。振り込みや預金口座の開設、決済、ローンやデビットカードの申し込みまでをLINE上で行えるようにした。
LINEは金融事業を拡大させることで、「LINE」アプリをいわゆる“スーパーアプリ”に進化させ、国内では8400万人のユーザー基盤の上で事業規模をさらに広げていく。LINEは今後、日本、台湾、インドネシアを含む他の国・地域でも銀行事業を開始する計画だ。
10月21日──FRB議長、“デジタルドル”に慎重な姿勢、IMF会合で
IMF(国際通貨基金)が10月19日に開催したパネルディスカッションに参加した各国中央銀行のトップは、中央銀行デジタル通貨の調査研究は継続するものの、CBDCにおける政策上の懸念についての発言を繰り返した。中国は国民も参加する大規模な中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実験を行っているが、アメリカの中央銀行は依然として慎重な姿勢を維持している。
ディスカッションには、FRB(米連邦準備理事会)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長、マレーシア中央銀行のノル・シャムシアー(Nor Shamsiah)総裁、BIS(国際決済銀行)のアグスティン・カルステンス(Agustin Carstens)総支配人、サウジアラビア通貨庁のアハメド・ホリフィ(Ahmed Abdulkarim Alkholifey)総裁が参加した。CBDCは一部の国では有用かもしれないが、導入は時期尚早という考えで一致したようだ。
10月21日──ペイパル、暗号資産での買い物を可能に 2021年に参入
世界で3億4600万のアクティブユーザー(アカウント)を抱えるペイパルは米決済大手ペイパルが10月21日、暗号資産(仮想通貨)市場への参入計画を発表した。ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を使って約2600万の店舗で買い物ができるサービスを開始すると発表。ペイパルのウォレットを利用して、暗号資産の取引や保管も可能になる。早ければ2021年初めにも同サービスを始める。
ペイパルが開発を進めてきた暗号資産関連サービスを巡っては、CoinDeskが今年6月にその計画を報じた。また、翌7月にはペイパルが暗号資産取引所を運営する米パクソス(Paxos)を提携企業に指名し、同サービスの開発と運営を行うと報じている。
ビットコイン、ライトコインが急騰
また米大手決済のペイパルが暗号資産(仮想通貨)市場への参入計画を発表した10月21日(米東部時間)、ビットコインとライトコインの価格が急騰した。
ビットコイン(BTC)は$12300を超え、CoinDesk のBitcoin Price Indexでは8月18日以来の高値をつけた。ライトコイン(LTC)の価格は同日、10%以上上昇し、$52.90近辺で取引された。ライトコインは9月3日以来の高値を記録し、ビットコインの同日の上げ幅を上回った。
10月22日──クラーケン、日本で暗号資産の取引サービスを開始
米大手の暗号資産(仮想通貨)取引所「クラーケン(Kraken)」は10月22日、日本における取引サービスを開始した。2018年に国内事業を休止していたクラーケンは日本市場への再参入を果たした。
クラーケンで口座を開いたユーザーは22日から、住信SBIネット銀行を通じて日本円の入出金サービスを利用できる。同取引所を運営するPayward Asiaが発表した。取り扱うのは、ビットコイン(XBT,BTC)、 イーサリアム(ETH)、 リップル(XRP)、 ビットコイン・キャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)の主要5資産。
10月22日──ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」がガバナンストークンMCH Coinを発行
double jump.tokyoは10月22日、同社が運営する「My Crypto Heroes」(マイクリプトヒーローズ、マイクリ)でガバナンストークン「MCH Coin」を発行すると発表した。マイクリのエコシステムの貢献者に対するインセンティブとして新たに「MCH Coin」を導入することによって、エコシステムの活性化、さらにその先の「ユーザー主体の運営」の実現を目指すという。
MCH CoinはERC-20規格に準拠した設計。総発行枚数は5000万枚、発行開始日は11月9日12:00の予定。MCH Coinの割当はユーザー・コミュニティ50%、開発・運営40%、マーケティング10%。
文・編集:濱田 優
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