スイス証取、銀行向け暗号資産サービスを強化──スイスコム、シグナムと連携

スイス証券取引所のSIXは、通信大手スイスコムとシグナム銀行(Sygnum)が設立した機関投資家向け暗号資産カストディのカストディジット(Custodigit)に出資を行った。スイスは、銀行がデジタル資産を提供できる基盤づくりを急ピッチに進めている。

12月7日の発表によると、カストディジットに出資したのはSIXの子会社、スイスデジタル取引所「SDX(SIX Digital Exchange)」。スイスコムとシグナムと共同で、スイスの銀行が顧客にデジタル資産を提供できるサービスを本格化させる。

SIXのウェブサイトに掲載されている機関機関向けサービス「Institutional Digital Asset Gateway」には既に、カストディジットのカストディサービスに加えて、取引、スマート・オーダー・ルーティング(SOR)、決済などのサービスが記載されている。

SIXによると、2021年第1四半期に一部のサービスを開始し、他のサービスは2021年中にスタートする。

「スイスを代表する金融インフラプロバイダーの強みを組み合わせることで、スイス内外の銀行が金融サービスの新たな時代に迅速に参入できるようにしていく」とスイスコムのフィンテック責任者、ヨハネス・ヘーナー(Johannes Höhener)氏は述べた。

シグナムは、スイスの金融市場監督局(FINMA)から銀行免許を取得したデジタル資産金融会社。スイスコムは、スイス政府が株式の過半数を所有する大手通信会社。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:SIX Stock Exchange Joins Venture Opening Up Digital Assets to Swiss Banks