ブロックチェーンとジオフェンシングと呼ばれる新技術をプラグインハイブリッドカー(PHEV)と組み合わせることで、都市の大気汚染を緩和する。米自動車大手のフォード(Ford)がユニークな取り組みの開発に着手した。
ジオフェンシング:位置情報を使って、仮想的な境界(ジオフェンス)を作るしくみ。車などが境界に囲まれたエリアに出入りしたことを認識して、定められた動作を行う。
フォードは3年にわたり、ロンドン(イギリス)、ケルン(ドイツ)、バレンシア(スペイン)の各都市で、PHEVの利用拡大による大気汚染の緩和についての研究を実施してきた。
研究で使われたダイナミック・ジオフェンシング機能は、車両が低排出ガスエリアに入ると、ドライバーの介入なしに車両をEV走行に切り替え、二酸化炭素の排出量を削減した。
フォードは、車両がジオフェンシングされたエリアに出入りする時間をチェックするためにブロックチェーンを利用した。2つの技術を組み合わせて、都市の大気汚染を緩和する方法を開発した。
フォードのコネクテッドPHEVは、ジオフェンシング機能で設定され、常に変動するエリアに入ると、自動的に低排出ガスモードに切り替わる。ドライバーの判断を必要とすることなく大気汚染を緩和でき、車両が地域の規制を遵守できるようになるとフォードは発表文で述べた。
ヨーロッパの一部の都市では、排出量の多い車両の立ち入りを制限する低排出ガスエリアを設けている。ハイブリッドカーは、電気モーターと内燃機関(エンジン)を切り替えることで、二酸化炭素排出量を抑えることができる。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:Ford Finds Using Blockchain With Hybrid Vehicles Can Help Cut Air Pollution in Cities