ビットフィネックス、来週にも10億ドル相当の取引所トークンを発行か

仮想通貨取引所のビットフィネックス(Bitfinex)は、早ければ来週にも10億ドル(約1,115億円)相当の資金を取引所トークンの発行を通じて調達する可能性がある。

ビットフィネックスの一株主であるDong Zhao氏は2019年4月末に、同取引所がイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)を計画していることを明らかにした。同氏は5月1日、ソーシャルメディアの微信(ウィーチャット=WeChat)で、IEOに参加を希望する投資家に対して同氏または同氏が設立したDFundに問い合わせるよう促した。

1トークンは1ドル、合計10億枚のトークンを販売する。Zhao氏によると、すでに5億ドル相当の申し込みを受けているという。

同氏は「資格を有する海外投資家のみIEOに参加できる」とし、5日までに“ある程度”の参加約束を求めた。

参加者はトークンのホワイトペーパーを確認した後、IEOへの参加約束を取り消すか、10%の預入金を支払って参加を確定するかを選択する。「このトークンオファリングは先着順で行う」とZhao氏。

IEOによる受取金の使途は不明だが、ビットフィネックスはこれを8億5000万ドルにも及ぶ不足金の穴埋めに利用する可能性がある。

CoinDeskはZhao氏とビットフィネックスに取材を試みたが、コメントは得られなかった。

ニューヨーク州司法当局は4月末、ビットフィネックスが不足金の穴埋めを行うため、関係会社でステーブルコインを扱うテザー(Tether)から6億2500万ドルの資金を受け取っていたことを公表。また、テザーはビットフィネックスに対して9億ドル相当の融資枠を与えていた。当局はビットフィネックスの資金および融資枠を凍結している。

翻訳・抜粋:CoinDesk Japan
編集:佐藤茂
写真:U.S. $50 bill image via Shutterstock
原文:Bitfinex Shareholder Provides More Details About Potential $1 Billion Token Sale