ゲーミング・ノートPCで暗号資産マイニング

中国では、ゲーマーからの人気が高く入手困難な最新のゲーミング・ノートPCが、暗号資産(仮想通貨)のマイニングに利用されている。

10日にツイッターに投稿された画像には、エヌビディア(Nvidia)のグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)「RTX 30」シリーズを搭載しているとされる「数百台」のゲーミング・ノートPCが、部屋を埋め尽くしている様子が写っている。

コンピューターやゲームの情報を発信するWCCテック(WCCTech)によると、画像の中のノートPCは、「Hasse」という中国メーカーのもので、受注生産のエヌビディアのGPUを使って暗号資産マイニングを行っている。

ノートPCの中には、GPUの冷却機能を最適化するために、機器の外側の一部が取り外されているように見えるものもある。

ゲーマーとGPUを奪い合い?

暗号資産マイナーは高性能GPUを好む。マイニングに必要な数学的問題を高速に処理するには、GPUのパワフルな処理能力が必要だからだ。ビットコイン・マイニングには「ASIC」と呼ばれる専用プロセッサーが必要だが、イーサリアムなどには、まだGPUが使われている。

一方、ゲーマーもそうした最先端GPUを求めている。GPUは描画性能を向上させることができ、また最も簡単にアップグレードできるパーツだからだ。

一般的に、小売店や販売代理店は、公平に販売するために、人気が高い商品には購入数に上限を設けている。この画像は、小売店、販売代理店、ノートPCメーカーのいずれかと、マイニング事業者の間で大量発注が行われたことを示しているとWCCテックの記事には書かれていた。

また記事によると、下位モデルのノートPCは999ドル(約10万円)だが、ハイエンドモデルは1999ドル(約21万円)で販売されているという。ツイッターの画像や動画が本物なら、この新しいマイニング施設の総額は、数十万ドルになる。

エヌビディアは最近、需要によっては、暗号資産マイナー向けに専用GPUの生産を再開する可能性があると述べた。

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|翻訳抜粋:石田麻衣子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:@harukaze5719
|原文:Crypto Mining Farm Spotted Using Nvidia RTX 30 Gaming Laptops: Report