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ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)とは?
ヘデラ・ハッシュグラフは、独自の分散型元帳技術であるハッシュグラフコンセンサスを採用するDapps(分散型アプリケーション)を開発するプラットフォーム。ブロックチェーンを採用しないHBARはシステムのネイティブトークンである。
ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)の基本情報
発行上限 | 500億枚 |
承認方式 | ハッシュグラフコンセンサス |
開始日 | 2018年8月 |
中央機関 | ヘデラ運営審議会 |
オフィシャルサイトURL | https://hedera.com/ |
ホワイトペーパーURL | https://hedera.com/papers |
公式X(Twitter)URL | https://twitter.com/hedera |
ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)の特徴
独自の分散型元帳技術のハッシュグラフコンセンサスを採用
仮想通貨に使用される代表的な分散型元帳技術がブロックチェーンであり、承認方式に違いはあってもビットコイン、イーサリアムなどの代表的な仮想通貨で採用されてきた。しかし、ヘデラ・ハッシュグラフでは、ブロックチェーン技術ではない独自の分散型元帳技術のハッシュグラフコンセンサスを採用していることが最大の特徴だ。
トランザクションの処理速度が速く消費電力が少ない
ハッシュグラフコンセンサスと従来のブロックチェーンの違いは、主にトランザクションの処理速度と消費電力にある。ハッシュグラフはスマートコントラクトを用いて、より実用的で安全なコンセンサス(合意)ができるように特化している。ネットワークで行われる通信に対して、有効性とタイムスタンプをチェックし、代表的なブロックチェーンの仮想通貨であるビットコイン、イーサリアムと比較して高い処理速度を持つ。
また、ハッシュグラフコンセンサスの承認には、ビットコインのマイニングのように膨大な電力がかかるものではない。消費電力が少ないことから、サステナブルな仮想通貨として注目されている。
Google、IBMなどの有名な企業がヘデラ運営審議会に参加
ヘデラ・ハッシュグラフの中央機関はヘデラ運営審議会であるが、企業、Web3 プロジェクト、名門大学で構成され、分散化された透明性のある統治機構である。ヘデラ運営審議会にはGoogle、IBMなどの有名な企業が参加しており、世界でも大きく期待されている仮想通貨プロジェクトである。参加団体の例は以下の通りだ。
- IBM
- Ubisoft
- BOEING
- AVERY DENNISON
- ドイツテレコム
- 野村ホールディングス
- DBS銀行
- 新韓銀行
ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)の歴史
ヘデラ・ハッシュグラフはLeemon Baird博士と、Mance Harmon氏の2名によって開発された。シニアリサーチサイエンティストであるBaird博士が独自の分散型元帳技術のハッシュグラフコンセンサスを開発。Harmon氏はヘデラのCEOで、テクノロジー企業の起業家である。
2018年8月、ICOで資金を調達し、2019年9月にメインネットワークのオープンアクセスを開始した。日本では長らく上場していなかったが、2023年3月、CoinTradeに上場し、初めて国内取引所で取り扱いが開始された。その後、2023年12月にはDMM Bitcoinにも上場している。
ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)の今後
医療などに対する実用の拡大
ヘデラ・ハッシュグラフの技術は、医療分野を中心に実用事例が存在する。例えば、新型コロナウイルスワクチンでの活用だ。ワクチンの管理は正しい温度管理が重要になるが、ヘデラ・ハッシュグラフはワクチンの保管を適切に管理し、供給に対する正確な情報を記録する役割に使用されている。
ワクチンをはじめとして、医療分野における実用が拡大すれば、ヘデラ・ハッシュグラフの需要は高まりやすい。医療分野だけでなく、フェイクニュース対策にも活用事例があり、独自の分散型元帳技術が実用的であることが評価されている。
新韓銀行の国際金融システムの採用
ヘデラ運営審議会の参加団体にも名を連ねる新韓銀行では、2021年9月に国際間の金融送金システムにヘデラ・ハッシュグラフを採用したことを明らかにした。ハッシュグラフコンセンサスの特徴を活かし、国際送金における送金スピードを向上させ、手数料を大幅に減らせるようになった。
国境を超えた送金需要がある一方で、そのコストの大きさは無視できないものであった。しかし、ヘデラ・ハッシュグラフを採用した国際金融システムが広く採用されるようになれば、ヘデラ・ハッシュグラフの知名度の向上にもつながる。
ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)のチャート
ヘデラ・ハッシュグラフの最新チャートは、CoinDesk JAPANの以下のページから確認することが可能だ。
以下は過去の値動きのチャートで、2021年3〜4月と2021年9〜11月に価格のピークを迎えており、1HBAR=0.50ドルに迫るシーンもあった。その後、当時の最高値を更新できておらず、当面は当時のピーク水準まで価格を回復することができるか、注目が集まりそうだ。
ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)の購入方法
HBARは、国内取引所ではCoinTrade、DMM Bitcoinで購入できる。海外取引所でも購入可能であるが、CoinDesk Japanでは、金融庁に登録された国内の仮想通貨取引所で暗号資産を購入することを推奨している。
|文・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|トップ画像:オフィシャルサイトより