ビットコインキャッシュ

BCH
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24h変動率
7.68%
24h変動値
5,838
時価総額
1.62兆
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ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash) の基本情報

ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)とは、2017年にビットコインの分裂により誕生した仮想通貨(暗号通貨)。ビットコインのスケーラビリティ問題(取引データ処理に対するシステムやネットワークの拡張性・柔軟性の問題)に対して、ビットコインのブロックの大きさ(サイズ)を1MBから8MBへ拡張する(「ビッグブロック(Big Block)」)ことで処理能力を向上させ、解決を試みたのがビットコインキャッシュである。

ビットコインとのシステム的な互換性が保たれないハードフォーク(hard fork)により、ビットコインキャッシュは誕生した。ただし、ビットコインから派生したため、ビットコインキャッシュの発行上限は約2,100万枚となっており、ビッグブロッグ以外の基本的な仕様はビットコインとほぼ同じである。

なお、ビットコインキャッシュは、開発者コミュニティ内における対立により、2018年にさらにハードフォークを行い、ビットコインキャッシュABCとビットコインSVの2つに分裂した。

発行上限 21,000,000
承認方式 PoW
開始日 2017年8月1日
中央機関 なし
提唱者 ViaBTC社
オフィシャルサイトURL https://www.bitcoincash.org/
ホワイトペーパーURL なし
公式X URL https://twitter.com/bitcoincash
※当社は、この情報を用いて行う判断の一切について責任を負うものではありません。免責事項

ビットコインキャッシュ(BCH)とは

ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年8月にビットコイン(BTC)がハードフォークしたことで誕生した仮想通貨(暗号資産)。

ハードフォークの背景にはビットコインのスケーラビリティ問題があった。スケーラビリティ問題とは、ビットコインネットワークの処理能力が制限されていたため、ビットコイン取引の拡大に伴って未処理の取引が詰まり、処理速度が低下して手数料が高騰する問題のこと。この問題を解決すべく、「セグウィット(Segwit)派」と「ビッグブロック(Big Block)派」の2通りの方法が提案された。

セグウィット(Segwit)では、取引データ自体を圧縮するため、ネットワークの処理能力を変えることなく、処理スピードを高めることができる(ソフトフォーク)。これに対して、ビッグブロック(Big Block)では処理能力を向上させることでネットワークの混雑の解消を目指した。この対立によりブロックチェーンの分岐が発生し、ビックブロック側がビットコインキャッシュである。

ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴

ビットコインより大きいブロックサイズ

ビットコインと同様、ビットコインキャッシュはコンセンサスアルゴリズムとして、Proof of Work (プルーフ・オブ・ワーク)を採用している。発行上限は2,100万枚。4年に1度の頻度で半減期が設定されている。一方で、ビットコインキャッシのブロックサイズはビットコインと大きく異なる。具体的には、ビットコインのブロックサイズが 1 MB であるのに対して、ビットコインキャッシュは 32 MB に設定されている。

マイニングの難易度調整アルゴリズム「DAA」

「DAA」は「Difficulty Adjustment Algorithm」の略語で、ビットコインキャッシュがマイニング難易度の調整のために採用しているアルゴリズムだ。マイナーの増減でブロック生成時間が大きく変動しないよう調整し、ビットコインキャッシュの供給量を安定的に維持できるメリットがある。

ビットコインキャッシュはこのDAAを採用し、10分に一度マイニングの難易度を調整している。ビットコインも「NDA(Normal Difficulty Adjustment)」と呼ばれるアルゴリズムによりマイニング難易度を調整しているが、調整ペースは2週間に1度だ。

この高頻度の難易度調整により、ビットコインキャッシュでは報酬の偏りの減少やネットワークの安定性の向上が見込まれ、安定した送金の実現や悪意ある第三者からのハッキング攻撃を防ぐことにもつながっている。

透明性が高い

ビットコインキャッシュがSegwitではなくブロックサイズの拡大を選んだのは、情報の記録をすべて1つのブロックチェーン上(オンチェーン)で行うことを目指したからだ。情報が1つにまとまるため、取引の参加者が確認しやすく透明性が高い。

一方のビットコインでは、「オフチェーン(別のブロックチェーン)」の活用が議論されている。「ライトニングネットワーク」などのオフチェーンを活用しスケーラビリティ問題の解決を目指すものだが、情報が分散してしまうため確認に時間がかかることが懸念される。

スマートコントラクト機能

ビットコインキャッシュは2018年5月、「スマートコントラクト機能」実装のアップデートを実施した。ブロックチェーン上であらかじめ定めた条件に基づき取引が自動的に実行される仕組みを指す。技術的に不正が行なわれないことから、信用できる仲介者を用意する必要なく取引を進められるメリットがある。

スマートコントラクト機能は一般に契約や開発のコストを引き下げるため、ビジネスでの活用が期待される。

Dapps(分散型アプリケーション)の開発機能

ビットコインキャッシュは、2018年11月に「Dapps(ダップス)」と呼ばれる分散型アプリケーションの開発機能を実装するアップデートを行った。ビットコインキャッシュのプラットフォームを利用し、ブロックチェーン上でサービスやゲームの開発が可能となる。

Dappsはアプリケーション内で交換できるトークンを発行でき、ユーザーに報酬として割り当てることで自走的な管理を目指す。つまりアプリケーションの管理者をおく必要がない。ユーザー同士で合意形成を行う仕組みを持たせるため透明性も維持できる。

Dappsの開発はイーサリアム(ETH)が先行し、これまでその価格形成に貢献した可能性がある。ビットコインキャッシュにおいてもDapps開発機能が注目されれば価格を押し上げ要因となるだろう。

なお、Dapps開発機能の実装時にビットコインキャッシュはハードフォークを伴い、新たにビットコインSV(BSV)が生まれている。

ビットコインキャッシュ(BCH)の重要な論点

ビットコインキャッシュ決済の普及

ビットコインキャッシュを活用した決済が普及することで、ビットコインキャッシュの需要が増え、値上がり要因の一つとなる可能性がある。

世界各国の規制強化の動き

。仮想通貨を用いた詐欺やマネーロンダリングを未然に防止し、健全なマーケット環境を形成する上では、規制は必要不可欠なものであるが、短期的には、規制強化の動きは仮想通貨の価格下落をもたらす可能性がある。反対に、規制緩和のニュース等があれば、仮想通貨価格の上昇に伴い、ビットコインキャッシュ価格も上昇する可能性がある。

ビットコインキャッシュを基軸通貨とする取引所の増加

現状、ビットコインキャッシュを基軸通貨とする取引所がいくつか存在しているが、今後、その数が増えれば、ビットコインキャッシュの価格形成に対してポジティブな影響をもたらす可能性がある。

アップデート

ビットコインキャッシュは毎年5月と11月にアップデートを行う。これまで分裂を伴うハードフォークとなったケースがあるが、その主要な目的は機能の改善だ。方向の違いからこれまでビットコインやビットコインSVと分裂したが、ブロックサイズの拡大やスマートコントラクト機能の実装など、ビットコインキャッシュはこれまで機能を向上させてきた。

アップデートが市場に好感されればビットコインキャッシュ価格は上がる可能性があるだろう。もっとも、これまで分裂を伴うハードフォークを繰り返した点には注意したい。開発者が分散し、価格形成にネガティブな影響を与える可能性がある。

ビットコインキャッシュ (BCH)の時価総額

ビットコインキャッシュ(BCH)の時価総額は、2024年10月18日時点では約73億4,000万ドルで、暗号資産全体では14位となっている。

ちなみに以下は暗号資産全体の時価総額トップ5だ。首位のビットコインの時価総額は約1兆2,000億ドルほどで、ビットコインキャッシュとは大きな開きがある。

順位仮想通貨名時価総額
1位ビットコイン(BTC)約1兆3,400億ドル
2位イーサリアム(ETH)約3,150億ドル
3位テザー(USDT)約1,190億ドル
4位ビルドアンドビルド(BNB)約868億ドル
5位ソラナ(SOL)約717億ドル

ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)の値動き

ビットコインとビットコインキャッシュの値動きを2024年6月21日時点で比較してみると、ビットコインは直近半年で64.75%高、直近1年で157.24%高、直近5年で706.29%高となっている。

一方でビットコインキャッシュは、直近半年で88.53%高、直近1年で299.74%高、直近5年で30.95%高となっている。直近半年と直近1年ではビットコインキャッシュの方が上昇幅が大きいものの、5年という長期スパンで比較した場合、ビットコインの方がはるかに上昇率が高い状況となっている。

ビットコインキャッシュ (BCH)の騰落率

ビットコインキャッシュ (BCH)の年間騰落率は、チャートサイト「Trading View」を参照すると、2018年以降は以下のように推移している。

年間騰落率
2018年▼93.71%
2019年△36.42%
2020年△67.84%
2021年△25.75%
2022年▼77.47%
2023年△167.52%
出典:Trading View

2018年以降で最もパフォーマンスが良かった年は2023年で167.52%高だ。続いて上昇率が大きかったのは2020年で67.84%高となっている。

一方で下落率が最も大きかったのは2018年で93.71%安となっている。1年間で価値が実に25分の1以下にまで小さくなった。次いでパフォーマンスが悪かったのが2022年で77.47%安だ。

そして以下は直近のビットコインキャッシュ(BCH)の月間騰落率だ。2023年6月に169.82%高、2024年3月に128.11%高と、高いパフォーマンスを出している。

年/月月間騰落率
2023年1月△37.25%
2023年2月▼0.77%
2023年3月▼5.86%
2023年4月▼5.30%
2023年5月▼4.00%
2023年6月△169.82%
2023年7月▼18.41%
2023年8月▼16.57%
2023年9月△12.71%
2023年10月△4.63%
2023年11月▼9.42%
2023年12月△16.99%
2024年1月▼9.78%
2024年2月△27.42%
2024年3月△128.11%
2024年4月▼36.02%
2024年5月△4.58%
2024年6月▼13.51%
2024年7月△5.33%
2024年8月▼22.31%
2024年9月△4.53%

ビットコインキャッシュ (BCH)に関するよくある質問

BCHの読み方は?

BCHの読み方は「ビットコインキャッシュ」だ。

ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴は?

ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴は、主にスケーラビリティの向上にある。BCHは、ビットコインのブロックサイズを1MBから8MBに拡張することで、より多くの取引を処理できるようになった。この変更により、取引の承認が迅速に行われ、手数料も低く抑えられる。

また、BCHは、デジタル通貨としての日常的な使用を促進するため、店舗での支払いにも対応している。さらに、BCHはスマートコントラクト機能を持ち、DApps(分散型アプリケーション)の開発にも利用されることがある。

ビットコインキャッシュ(BCH)はいつ誕生した?

ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年8月1日に誕生した。これは、ビットコインのコミュニティ内での意見の相違から生じたフォークによるものである。

当時、ビットコインのスケーラビリティ問題が深刻化しており、取引処理の遅延や手数料の高騰が問題視されていた。このような背景の中、BCHはより大きなブロックサイズを持つ新たな暗号資産として登場した。

BCHは、ビットコインの理念を受け継ぎつつ、実用性を重視した通貨として位置づけられている。

ビットコインキャッシュ(BCH)の購入方法

ビットコインキャッシュはDMMビットコインCoincheckなどで購入することができる。CoinDesk JAPANでは、金融庁に登録された国内の仮想通貨取引所で暗号資産を購入することを推奨している。

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