チェーンリンク
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チェーンリンク (Chainlink) の基本情報
暗号資産(仮想通貨)のスマートコントラクトとチェーン外の様々なデータを結びつける、いわゆる分散型オラクルサービスを提供するChainlink(チェーンリンク)。LINKはチェーンリンクネットワークでの支払いに使われるERC-20トークン。
発行上限 | 1,000,000,000 |
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承認方式 | n/a |
開始日 | 2017年9月 |
中央機関 | - |
提唱者 | Sergey Nazarov, Steve Ellis |
オフィシャルサイトURL | https://chain.link/ |
ホワイトペーパーURL | https://chain.link/whitepaper |
公式X URL | https://twitter.com/chainlink |
チェーンリンク(LINK)とは
チェーンリンク(Chainlink)とは、一言で言うと「ブロックチェーンネットワーク(オンチェーン)と外部データソース(オフチェーン)をつなぐ分散型オラクル」である。2017年11月にSergey Nazarov氏によって開発・ローンチされ、そのトークンであるLINKは市場ランキング9位(2022年6月時点)を記録するなど、分散型オラクル市場で非常に人気を集めている。
チェーンリンク(LINK)の仕組み
中央集権的に1つのノードから外部データソースをオンチェーン上に取り込むのではなく、複数のノードから情報を収集し情報を分散化する仕組み。それにより不正の発覚が容易となり、正確性がある信頼度が高い情報をスマートコントラクト上への伝達が可能となっている。これを可能にするノードへの経済的インセンティブも整備されている。
前述の通り、チェーンリンクは複数のノードがチェーンリンク上のオラクルとしてオンチェーン上に情報を提供しているが、各ノードはチェーンリンクのトークンであるLINKをステーキングすることにより信用を担保しているため、不正が非常に難しい。不正行為を行うとそのノードがステークしているLINKは剥奪され、逆に信頼性の高い情報を継続的に提供したノードに対しては高い報酬が支払われるなど、トークンであるLINKを上手く利用したエコシステムである。
チェーンリンク(LINK)の特徴
分散型オラクル
オラクルはスマートコントラクトと外部データソース(オフチェーン)の橋渡しをするレイヤーであり、「中央集権型」と「分散型」に分けられる。
既存のオラクルである中央集権型オラクルは、情報提供者の信頼度が非常に重要な要素になるが、提供元が一極集中しているため情報を不正に操りやすい、というデメリットがあった。その弱点を克服するのが「分散型オラクル」である。
分散型オラクルは複数のオラクルにより情報検証が行われるため、システムの脆弱性を排除し信頼性の高い情報をスマートコントラクト上に提供することができる。
オンチェーンとオフチェーンの双方向性
先述の通り、チェーンリンクはブロックチェーン(オンチェーン)上にオフチェーン上のデータソースを取り込むことができる。だがそれだけではなく、逆にオンチェーン上のデータソースをオフチェーン上に取り込むことも可能だ。例えばブロックチェーン技術を、PayPalなどの電子決済や銀行決済といった外部システムに活用することができる。チェーンリンクはスマートコントラクトの汎用性を高めることが可能であり、今後更にチェーンリンクが拡大することが期待されている。
クロスチェーン
異なるブロックチェーン同士をつなげることも可能だ。もともとブロックチェーンには互換性がない。それをチェーンリンクが仲介することで、各ブロックチェーン間で送金やデータのやり取りをすることができる。
具体的なユースケース
チェーンリンクの具体的なユースケースを挙げると、Google Cloudとの提携が挙げられる。チェーンリンクのネットワーク上でGoogle Cloudが提供する天気データが利用可能になった。天気データが利用可能になることにより、天気をもとにした予測市場、異常気象や天候不順のリスクをヘッジする天候デリバティブのようなDefiサービスの提供が期待される。その他にも外部との提携によりチェーンリンクのユースケースは増え続けており、様々な分野に応用が可能だ。
SWIFT(国際銀行間通信協会)との契約
SWIFT(国際銀行間通信協会)がチェーンリンクを使ったブロックチェーンの実証実験を成功させたことで、チェーンリンクとSWIFTは契約を結んだ。SWIFTは世界各国の金融機関に金融メッセージ・クラウドサービスを提供しており、様々な国際決済がSWIFTを通して行われている。チェーンリンクのブロックチェーン技術が決済システムに組み込まれることで、プロセスの効率化や経済の発展が期待されている。
チェーンリンク(LINK)の歴史と推移
2017年11月のローンチから2019年まで大きな動きはなく、ほぼ横ばいの推移だった。
はじめて価格が急激に高騰したのは、2020年8月だ。2020年1月の始値は約1.8ドルだったのに対し、8月は一時19ドル台を更新し半年強で10倍以上の伸びを記録した。2020年はDeFi(分散型金融)が台頭し大きな注目を集めたこと、そして中国のブロックチェーンサービスネットワークBSNがチェーンリンクを統合すると発表し、大きな話題になったことがチェーンリンクの価格高騰の要因になったと考えられている。
2021年5月、高値から一気に下落し、7月まで価格が落ち込んでいたものの、それ以降は順調に回復し約33ドルまでに回復。これには2021年の仮想通貨への投資熱が高騰したことが要因であると考えられている。
2021年11月14日、ビットコイン(BTC)の大型アップデート「Taproot(タップルート)」で、全体的な機能改善が行われた。また、米国がBTC先物ETFを2021年10月19日に開始し、テスラ社のBTC購入表明など、国家・民間問わずBTCに関するニュースが盛り上がりを見せ、それが仮想通貨全体の投資熱の高騰を起こしたと見られる。
チェーンリンク(LINK)の騰落率
チェーンリンク(LINK)の年間騰落率は以下の通りとなっている。
年 | 年間騰落率(USDドルベース) |
---|---|
2018年 | ▼52.70% |
2019年 | △171.22% |
2020年 | △539.54% |
2021年 | △171.14% |
2022年 | ▼71.46% |
2023年 | △168.18% |
過去最高値は2021年に記録した52.990ドルだ。過去最安値は、上場した2017年につけた0.126ドルとなっている。
チェーンリンク(LINK)の時価総額
チェーンリンク(LINK)の時価総額は、2024年11月1日時点で約71億ドルとなっている、全暗号資産ランキングにおいては14位となっている。
チェーンリンク(LINK)の今後
暗号資産の中でも将来的な安定性が高い
現在その安全性や将来性から、Googleをはじめとした世界トップクラスの企業が数多く採用しているため、分散型オラクル市場では覇権を握っている。また、分散型オラクルの分野だけではなく、仮想通貨全体でも非常に高い価値を有しているため今後の成長性も期待できる通貨ではあるだろう。ボラティリティが依然として安定しない、という弱点はあるものの、堅実性を重視する投資家にとって投資がしやすい銘柄であると言える。
Defi(分散型金融)需要の拡大
チェーンリンクのユースケースはDefiが中心であることから、Defi市場が拡大するほど、チェーンリンクの需要も増加すると考えられる。Defi市場の成長が今後も続けば、需要の拡大によって価値の上昇が期待できる。
投資ファンドへの組み入れ
チェーンリンクは、グレースケール・インベストメントが提供する時価総額の高い主要な暗号資産を加重平均して運用する「Digital Large Cap Fund」の組み入れ銘柄になったこともある。今後も暗号資産関連の投資ファンドの増加などによって、チェーンリンクが組み入れ銘柄として選ばれるようになれば投資対象として注目される可能性がある。
チェーンリンクの関連ニュース
大手監査法人のPwCドイツとの提携
2023年3月22日、チェーンリンクは大手監査法人のPwCドイツとの提携を発表した。PwCドイツは顧客企業に対するブロックチェーンの導入を支援していく方針を明らかにした。具体的には、スマートコントラクトの開発やノードインフラストラクチャの運用の支援である。チェーンリンクとの提携により、チェーンリンクのミドルウェアを活用したオーダーメイドのブロックチェーンソリューションの開発も予定している。
ステーキング機能の実装
2022年12月6日、チェーンリンクに待望のステーキング機能が実装された。ステーキングはオラクルサービスの提供を拡大し、長期的なシステム強化を目指す「Economics 2.0」の計画の1つであり、一般的な投資家層を取り込むだけでなく、多様なサービスプロバイダーがエコシステムに参加可能になることを目的としている。
チェーンリンク(LINK)の最新のニュースを知るには?
チェーンリンクに関する最新ニュースを知りたい場合は、こちらのページ「チェーンリンクの最新ニュース」を参照のこと。また、必要に応じて、チェーンリンクの公式サイトや公式ツイッターアカウントも参照のこと。
チェーンリンク(LINK)に関するよくある質問
LINEが提供している暗号資産のLINK(LN)との関係や違いは?
LINK(LN)は、メッセンジャーアプリを提供するLINEグループが独自に発行している暗号資産であり、チェーンリンク(LINK)とは異なる暗号資産である。LINKという名称が一致している以外の関係性はない。
LINEが発行するLINKは、メッセンジャーアプリを利用しているブロックチェーン技術を知らない一般層の人々にもLINE Blockchainというエコシステムへの参加を可能にする目的がある。日常的に利用できるブロックチェーンネットワークを構築するために発行された暗号資産であることから、発行目的もチェーンリンクとは異なる。
チェーンリンクのステーキング報酬はどうやって得られる?
チェーンリンクのステーキングは実装されてから時間が経っていない状態にあると国内の暗号資産取引所によっては対応していないこともある。一般的な国内暗号資産取引所においてステーキング対応している通貨を保有している場合は、特別な手続きをしなくても報酬が得られる仕組みだ。暗号資産取引所に配分されたステーキング報酬は、保有量に基づいて適切に分配される。ただし、取引所によってはステーキング報酬の分配に対して手数料が発生することがある。
チェーンリンク(LINK)の購入方法
国内取引所ではGMOコイン、SBI VCトレード、bitbank、BITPoint、bitFlyerでチェーンリンクの取引が可能である。CoinDesk JAPANでは、金融庁に登録された国内の仮想通貨取引所で暗号資産を購入することを推奨している。
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